部分入れ歯Partial denture
1本以上の残存歯がある場合に適用する入れ歯です。
残っている健康な歯にクラスプと呼ばれる金属の【針金】をかけて、部分入れ歯をお口の中で固定します。
また、金属の【針金】を必要としない「ノンクラスプデンチャー」の取り扱いもあります。ノンクラスプデンチャーは、入れ歯を装着しているとわかりにくい特徴があり、やわらかい素材を使用しているので、粘膜への密着性も優れています。
どちらの部分入れ歯も、残存歯と入れ歯が受ける噛む力を分散しながら、しっかりと食べものを噛めるように製作していきます。
総入れ歯Full dentures
すべての歯を失った場合に適用する入れ歯です。
総入れ歯は、歯が生えていた顎堤(がくてい)と呼ばれる粘膜部分に吸着させて、お口の中で固定します。粘膜と接する部分を床(しょう)と呼び、床の素材の違いによって総入れ歯の種類が分類されています。
保険適用の総入れ歯はプラスチック製の「レジン床」です。自費の入れ歯は、床が金属で製作されている「金属床」を選択でき、レジン床と比べると床が薄く食べ物の熱が伝わりやすく、違和感も抑えられるのが特徴です。
● 総入れ歯の種類
レジン床
粘膜と接する部分が歯科用プラスチックでできています。保険が適用されるため、自費の入れ歯よりも安価に製作でき、ほとんどの症例に適用します。
しかし、プラスチック製であるため、金属床の総入れ歯に比べると衝撃に弱く割れる恐れもあり、強度を高めるために分厚く設計されています。そのため装着時の違和感が強く、食べ物の熱も伝わりにくく、汚れや臭いもつきやすいデメリットがあります。
金属床
粘膜と接する部分が金属でできています。レジン床と比べると金属は強度があるため床を薄く設計でき、お口の中にフィットしやすいメリットがあります。
また、食べ物の温かさや冷たさを感じやすく、食事を楽しめます。保険適用のレジン床よりも高価となりますが定期的にメンテナンスや調整を行うことで、長期的な使用が可能です。